日本で拡大展開する人気キャラクター「スポンジ・ボブ」

アメリカ発のアニメ「スポンジ・ボブ」。同名の主人公は海底都市「ビキニタウン」に暮らす海綿で、楽しい仲間たちと愉快な毎日を送っている。前向きで楽観的、無邪気で何事にも一所懸命という性格だ。

本国では10年連続でキッズアニメ部門の全米視聴率No.1を記録。日本でも2000年からのアニメ放映をきっかけに徐々に人気を博し、現在は情報感度の高い若い女性や、小学生以下の年代から根強い支持を誇っている。そんな「スポンジ・ボブ」を使ったプロダクツ展開がこのたび大々的に行なわれることとなった。

まずは第1弾としてマクドナルド「ハッピーセット」についてくるおもちゃとなった（アニメでも「スポンジ・ボブ」はバーガーショップでバイトをしているという設定）。その記者発表会が都内で開催された。（※おもちゃの販売はすでに終了）

この記者発表会のゲストはタレントのIMALUさん。「スポンジ・ボブ」が以前から大好きで、宝島社から発売されているムック本にも登場している彼女が、「スポンジ・ボブ」に対する思いを語ると同時に、「ハッピーセット」のおもちゃも体験。自身がデザインしたぬいぐるみも初披露した。若い女性に人気の高いキャラだが、ちょうどIMALUさんのようにファッションに敏感であり、他人とはひと味違うものを持っていたいというような人をターゲットとしてイメージしているのだろう。

日本では(株)ソニー・クリイティブプロダクツがマスターライセンス権を獲得

会見にはスポンジ・ボブも登場。IMALUさんと2ショット

ドリンクをマクドナルドの「ハッピーセット」に登場したストローで飲むとスポンジ・ボブの声が聞こえる「おしゃべりストロー」を試すIMALUさん

この「ハッピーセット」以外にも、アパレル、ステーショナリー、雑貨など様々なかたちでプロダクツ展開することとなったわけだが、まずはその経緯とはどのようなものだったのか。(株)ソニー・クリイティブプロダクツで本プロジェクトのプロデューサーを務める菅谷勇志氏に話しを聞いた。
「スポンジ・ボブの権利元である、MTV Networks Japan様と、日本でのマスターライセンス契約を結び、2010年1月より弊社がマスターライセンシーとして展開することとなったのは、以前より『スポンジ・ボブ』関連のプロダクツ制作を通じて関わりがあったことと、その他様々なキャラクターを展開しているということも背景にあったと思います」

すでに1月下旬からそれぞれの商品は随時販売され、非常に手応えを感じているという。

「もともとのターゲットは10代後半から20代前半の女性。数年前の地上波アニメ放映が始まったことをきっかけに小学生やさらにその下の年代からの支持も上がってきました。これまでお子さん世代の商品は少なかったのですが、今回マクドナルドの『ハッピーセット』の展開によって、キッズ＆ファミリー層からも、スポンジ・ボブが大変支持されていることを実感しました。今後も女性とキッズ＆ファミリーの両軸はしっかりとおさえていきたいと思っています」

「ハッピーセット」は小学生や未就学児童、およびその親を意識し、ステーショナリーやムック本などは若い女性向けの商品として、それぞれのターゲットごとにきめ細かく商品展開していくというスタイル。また、キャラクター自体も日本のものにはない、独特のセンスが人気のポイントだ。

ぬいぐるみ、ステーショナリーなど様々なかたちで展開していく

「今後はテーマ性を持たせた商品を展開していく予定で、今年1年は『SpongeBob, The Hero！？』というテーマでやっていきたいと思っています。『スポンジ・ボブ』が色々なコスチュームを着て活躍するヒーロー的側面も商品を通じて紹介していきます。『スポンジ・ボブ』はみんなのヒーロー！？のテーマのもと、プロモーションを含めていろいろと展開していきたいと考えていて、まずは4月にサンスター文具(株)よりヒーロー柄の『スーパー・スポンジ』のステーショナリーが新たに出る予定です。他にも色々なライセンシーと現在話を進めている最中で、4～5月頃にはある程度かたまった形でお披露目できるのではないかと思っています」

隆盛を極めるキャラクタービジネスのなかで、このユニークなキャラクター「スポンジ・ボブ」がどのような存在となるのか。イベントとしては、今までに行なわれた「スポンジ・ボブ展」（サンシャイン国際水族館）、「スポンジ･ボブ HAPPY YELLOW展」（渋谷パルコパート1・ロゴスギャラリー）などの展開が挙げられ、今後の展開から目が離せないが、今年は更に充実した展開がみられそうだ。

（2011年1月20日（木）鈴木隆文）

スポンジ・ボブとは

グローバルに展開するキッズ向けエンターテインメントブランド「ニコロディオン」発の人気アニメ番組「スポンジ・ボブ」。英語の正式名称は「スポンジ・ボブ・スクエアパンツ」と呼ぶ。母国であるアメリカではベーシックケーブルキッズ向けテレビアニメ部門でで10年連続全米視聴率No.1という実績がある。日本では現在CSアニメ専門チャンネルアニマックスでオンエア中だ。

プロダクツ展開

◆マクドナルドハッピーセット

毎回、マクドナルドならではの楽しいおもちゃが人気の「ハッピーセット」に「スポンジ・ボブ」が登場。1月21日（金）より全国の店舗で販売された。光りながら走るボート型のおもちゃ、持ち上げると「スポンジ・ボブ」が元気よく笑うコップ、ドリンクを飲むとしゃべりだすストローなどがセットになっていた。

発売期間：1月21日（金）より　（すでに販売終了）
種類：全6種類

◆ブランドムック

宝島社「ブランドムック」シリーズから「e-MOOK We Love SpongeBob」が発売された。付録は、このムック限定のキラキラケース入りの折りたたみエコバッグ。誌面では、グッズカタログや有名人のファンインタビュー、トリビア集、キャラクターがデザインされたスイーツのレシピ集などで構成されている。

発売日：1月25日（火）
価格：1,280円

◆ステーショナリー

バーガーショップ「カニカーニ」で働く「スポンジ・ボブ」という設定で、スポンジ・ボブとバーガーを中心としたデザイン。マクドナルドのキャンペーンと連動したデザインとなっている。

発売日：1月中旬
価格：スパイラルノート（B6）420円。ペンケース1,344円、筒型ペンケース1,344円、ダイカット消しゴム126円など
販売：サンスター文具(株)

◆アパレル、雑貨

「ハッピーセット」のおもちゃをモチーフにデザインしたコラボTシャツや、バーガーに乗った「スポンジ・ボブ」のデニムなど、キッズアイテムを中心に展開。

発売日：1月21日（金）
商品展開店舗：SP店舗約300（HusHusH、3can4on、THE SHOP TKなど）
価格：Tシャツ1,999円、パイナップルバッグ2,990円、キャップ1,699円など
販売：ワールド(株)

◆ぬいぐるみ雑貨

各種ぬいぐるみのほか、ぬいぐるみ携帯スタンドや、マグカップ、傘なども含めて幅広く展開。

発売日：1月より随時
価格：ぬいぐるみ携帯スタンド819円、ぬいぐるみフォトフレーム997円、ぬいぐるみペットボトルカバー924円など
販売：(株)ティーズファクトリー

◆映像商品

6エピソードを収録したDVD「剣闘士スポンジ・ボブ」をリリース。1月に第1弾を発売し、その後順次リリースされていく予定。

発売日：1月21日（金）
価格：3,129円（セル）
販売：パラマウント・ジャパン(株)