なつかしの「鬼ごっこ」が地域活性、コミュニケーションの一助として
現代によみがえる ―イベント続々開催―
小さい頃誰もが経験した「鬼ごっこ」遊びだが、今だからこそできることとして、ムーブメントが全国に拡大中だ。なぜ現代に鬼ごっこなのだろうか。とりわけ、「何か」がないと、「何」も始められない日本人。たとえば、運動しよう、と思ったときに、ウェアを揃えて、スポーツジムの予約をとって…などと、段取りを踏みたがる傾向があるようだが、鬼ごっこは、何もなくても、仲間がいれば、身ひとつ、その場ですぐに始めることができる。公園で昼休みにキャッチボールをするビジネスパーソンを見かけることがあるが、鬼ごっこはそのグローブやボールすらいらない。ボールを追いかけて、道路に飛び出す心配もない。年齢・性別問わず、誰もが参加できる遊びの原点ともいえる、最もシンプルで平和的なスポーツなのである。
鬼ごっこを20年以上研究しており鬼ごっこ博士の異名をもつ羽崎泰男氏(城西大学教授)は、2010年6月18日に設立された鬼ごっこ協会の代表を務めており、鬼ごっこを公式スポーツとして広めていきたい考えだ。近い将来には、地域大会、県大会、全国大会……、ワールドカップを視野に入れており、現在「スポーツ鬼ごっこ」のルールや指導者の育成などを行なっている。
2011年2月19日(土)には、協会設立後、初の「第一回スポーツ鬼ごっこ公式大会in佐倉市」が、佐倉市ユーカリが丘にある和洋女子大学セミナーハウスで開催された。当日は25チーム約200名、応援や家族を含めるとおよそ400名の参加があり、小学生低学年、高学年、そして一般の部に分かれて「スポーツ鬼ごっこ」が行なわれ、大いに盛り上がりを見せていたという。
温故知新の実践として、鬼ごっこをイベントに取り入れてみてはいかがだろう。このシンプルな遊びが、コミュニケーションをスムーズにするのを助けてくれそうではないか。
参照:日本スポーツ鬼ごっこ普及推進委員会のHP (http://dennet.luna.bindsite.jp)
(2011年4月28日 小松静)