主婦と企業のシーズ、ニーズを探り、双方にとってベストな買物関係を創りだすソーシャルマーケティングカンパニーのハー・ストーリィでは、東日本大震災後の女性生活者の意識変化調査として、女性生活者1283人に「今、気になる企業と、その理由」のアンケート調査を5月に実施し、その結果を7月に発表しました。同時に、女性生活者が、商品・サービスの先に企業のどのような取り組みを見ているかを調査しました。その結果、1位は「東京電力」、以下2位は「ソフトバンク」、3位に「トヨタ」がランクインしました。女性生活者は、東日本大震災に対して、迅速な意思決定のもと、支援表明を行い、企業の特徴を生かした貢献活動を積極的に行なっている企業にポジティブな印象を持っています。また、女性生活者は、自分が単に好きな商品・サービスではなく、家族、日本全体の環境や社会に対する配慮を継続的に行なっている企業の商品・サービスにポジティブな印象を持っており、商品・サービス購入後も積極的に、企業・ブランドに接触しています。
さらに、ハー・ストーリィでは「14業界におけるもっとも好きな企業と、その理由」「過去1年間にリピート購入している商品」に関してのアンケート調査を実施。「いま、気になる企業」でポジティブな印象として支持の高い「ソフトバンク」「サントリー」などが、その業界に絞っても変わらず支持が高いのか?また、女性生活者は、好きな企業の商品を実際に購入しているのか?などを調査しています。14業界の中で、携帯電話・飲料・日用品の業界でのランクを見てみると、携帯電話では、1位は「ソフトバンク」でした。「ドコモ」「KDDI」は、現在の利用者で、価格、品質など利用面で満足している生活者からの支持でしたが、「ソフトバンク」は、現在の利用者以外の生活者からの支持も多く、CM、ニュースからの影響が大きい事が特徴でした。また、飲料(ビールを含む)業界では、1位は「コカ・コーラ」で、「サントリー」は2位でした。「コカコーラ」は、日頃購入する商品と企業の関係が生活者にとって分かりやすく、「サントリー」は、水と生きる企業理念が、企業から商品まで一貫した姿勢を生活者は支持している傾向がありました。日用品業界では、1位に「花王」、2位が「P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン)、「ライオン」が3位。この業界では、実際に使用した事のある商品の『開発力、エコ・環境、お得』の視点で商品を通して、企業を見ている傾向がありました。
(参考資料)
■主婦マーケティングカンパニー ハー・ストーリィ
さて、日用品業界で2位にランクインした「P&G」では、東日本大震災の被災者(特に主婦を意識した)に対し、企業の特徴を生かした貢献活動を積極的に行なっています。それが、「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」です。
「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」とは、避難所にいる家族から洗濯物を預かり、特設の洗濯センター「アリエールランドリーセンター」(山形県)にて洗濯・乾燥の上、きれいにした洗濯物を被災者にお返しする、という支援活動です。そのノウハウの元となったのが、世界的な支援プログラム「P&G Tide Loads of Hope」です。「P&G Tide Loads of Hope」は、アメリカのハリケーン・カトリーナやハイチ大地震の被災地でトラックに洗濯機を載せて被災地の人たちに洗濯支援を行う活動で、2005年から現在までに3万世帯以上の家族に対して、4万回以上の洗濯支援を行いました。今回の「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」では「P&G Tide Loads of Hope」のようにトラックに洗濯機を載せて行う方法ではなく、被災地と離れた山形市にランドリーセンターに設置し、40台の洗濯機で預かった洗濯物を洗濯し、翌々日に届けるという方法を採用しています。7月31日までに洗濯回数は延べ3,542回、洗濯点数は、計17,598点に上りました。このプロジェクトは9月30日まで実施される予定です。
(2011/09/02)