吉本興業が、新企画を実施している。その名も「あなたの街に“住みます”プロジェクト」。
日本全国すべての都道府県を対象にし、各地域への思いが強い芸人(“住みます”芸人)を実際にその地に住まわせるという大胆かつユニークな企画だ。地域に住む芸人は、芸人活動をするかたわら、それぞれの持ち味を活かして街おこしの一翼を担うというもの。芸人と同じく47都道府県に居住するよしもとのエリア社員らによって、5月より活動が開始されている。
たとえば、千葉県の住みます芸人は“ゴールデンボーイズ”だ。市川出身の米田裕勝氏と、うっぽ菅原氏のコンビで、千葉県での取材・活動状況がYNN(ヨシモトネタネットワーク)で配信されている(http://www.ynn47.jp/)。
愛知県犬山市に移住したのは“サムタイムズ”。8月より、犬山市の「犬山観光特使見習い」として、名物の「鵜飼い」で船頭をしたり、人力車の車夫になって、お笑いを交えた観光案内を展開したり、花火大会やお祭りなどにも登場して、地元活性化に貢献する。特に犬山市は、2010年4月にロンドンブーツ1号2号・田村淳氏が「犬山観光特使」に起用されてから、犬山城への観光客が大幅に増加したという実績があるため、この件の牽引役にもなっているようだ。
「あなたの街に“住みます”プロジェクト」では、「地元のお祭りやイベントで司会やサポーターとして盛り上げてほしい」、「観光地や商店街をもっと活性化させたい」など、よしもと芸人と一緒に街を元気にしていくための企画も、一般や自治体・企業・団体問わず募集している。このプロジェクトを通じて各地域の“ウリ”を発見してPRしたり、いろいろな人たちの知恵を集めて、課題解決のために働きかけたりして、よしもとならではの持ち味で、日本全国を活性化させていきたいようだ。全タレント、全社員がバックアップし、さらには、企業や一般の人たちの参加も促しながら、街おこし新喜劇をはじめ、新しい笑いもつくっていくという。街おこしのひとつのモデルケースとして、応用も利きそうだ。
(2011年11月1日 小松静)
問い合わせ
「あなたの街に“住みます”プロジェクト」事務局
tel:03-3209-8220