電通総研では、毎年、その年の話題注目商品の調査を通じて、消費やライフスタイルの動向を分析しています。11月下旬に発表された「生活者が選ぶ2011年の話題注目商品ランキング」では、大きく普及が進んだ「スマートフォン」が、昨年に引き続き1位に輝いています。以下、2位が「LED電球」、3位「東京スカイツリー」、4位に「なでしこジャパン」、5位「AKB48」と続いています。このランキング上位の特徴として、スマートフォン・タブレット端末・ソーシャルメディアなどの「新しい情報ツール」、震災を背景に需要が高まった節電関連商品やエコカーなどの「省エネや環境にやさしい商品」、そして、東京スカイツリー・なでしこジャパン・AKB48などの「日本人を元気にした現象や人々」が目立ったこととして指摘できそうです。
「生活者が選ぶ2011年の話題注目商品ランキング」と同時に、電通総研は、毎年年末に翌年の社会や消費を予測するキーワードを発表しています。2012年は、生活者の中で、企業や社会と共に「価値・基準・ライフスタイル」の新基準や新スタイルを創ろうとする動きが一層強まると分析しており、そのような生活者を“共創型生活者”と電通総研では命名しました。“共創型生活者”へのアプローチとしては、①ひと手間カスタマイズ②ソーシャルリンケージ③ゲーミフィケーション④小ハレ探し⑤セルフプロデュースの「5つ」のポイントを整理し、キーワードとして指摘しています。
電通総研『話題注目商品2011』レポート
■注目のクリスマスキャンペーン①
セブン-イレブン「AKB48 Christmasキャンペーン」
「生活者が選ぶ2011年の話題注目商品ランキングで5位に入った「AKB48」。性・年代別に見ますと、男性30代と女性20代では、いずれも「スマートファン」に続いて2位にランクイン。「話題」という項目別の「一年を通じて」では、堂々の1位に輝いています。その「AKB48」の話題性をしっかりととらえ、今年最後のビッグイベント「クリスマス」での販促活動に活用している全国チェーン店があります。
セブン-イレブンの「Christmasキャンペーン」は、「AKB48」とのコラボレーション企画。昨年2010年のセブン-イレブンのクリスマスCMに初出演したAKB48ですが、今年の「AKB48 Christmasキャンペーン」では、セブン限定のAKB48オリジナルnanacoカード&ピンズが当たるキャンペーンをはじめ、数量限定のトレーディングカードやトランプがもらえるキャンペーン、当たりくじ、そしてコラボレーション商品にと、AKB48は大活躍!もちろん、セブン-イレブンのクリスマスフェアを応援するAKB48のメンバー出演のテレビCMが今年もオンエアされています。
■注目のクリスマスキャンペーン②
Panasonic Beauty 「キレイを贈るクリスマス。」
もうひとつ注目のクリスマスキャンペーンをご紹介します。Panasonic Beauty(美容家電)が実施している「キレイを贈るクリスマス。」。ホームページ上ではさまざまな仕掛けを展開していますが、注目は「仲間由紀恵さんと亀梨和也さんがあなただけにメッセージ!?」という企画です。これは、12月1日〜25日までの約1ヶ月間、東京・原宿の表参道ヒルズ西館の外壁に設置された”ストリートボード“広告を用いて、携帯電話およびスマートフォンから応募すると抽選で、広告に自分の名前を表示することができる“ユーザー参加型のインタラクティブキャンペーン”。具体的には、期間中に表参道ヒルズに行って、携帯電話から自分の名前を入力して応募すると、抽選で“ストリートボード”上に仲間由紀恵さんと亀梨和也さんのメッセージとともに、自分の名前が表示される、ということです。また、遠方に住んでいて表参道ヒルズに行くことができない人のためには、キャンペーンサイトにアクセスすると、仲間由紀恵さんと亀梨和也さんから自分の名前が入ったオリジナル携帯壁紙をプレゼントする企画も用意しています。
(2011.12.13)