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五輪開催中のロンドンにて、日本の魅力を世界に向けて発信 「JAPAN FESTIVAL 2012 in LONDON」

今年は五輪イヤー。様々な近代スポーツ発祥の地であるロンドンにて、7月27日(金)~8月12日(日)にわたって熱戦の数々が行なわれるが、そのタイミングに合わせて、日本とイギリスが手を取り合って実施されるイベントが決定。都内のホテルにて記者発表会が催された。

五輪開催中のロンドンにて、日本の魅力を世界に向けて発信 「JAPAN FESTIVAL 2012 in LONDON」

記者発表会に勢揃いした大会実行委員会のメンバー

「JAPAN FESTIVAL 2012 in LONDON」と題されたこのイベントは、東日本大震災で世界中からの温かいメッセージに元気づけられた日本が、このイベントを通じて今度は世界に向けて感謝の意を表そうというもの。日本の伝統文化やポップカルチャー、あるいは震災からの復興に邁進する現在の姿などをアピールし、世界各国から人が集まる夏のロンドンで、日本と世界の絆をさらに深めるというのがねらいだ。

会場はロンドン市内の3つを使う予定。展示・イベントスぺ-ス「ブロードゲート」、イベントホール「タワーオブロンドン」、番組制作スタジオ「ザ・ホスピタルクラブ」それぞれにて様々なコンテンツが用意されている。

イベント内容の代表的なところでいえばタワーオブロンドンでのミュージカル「Life Line」。震災復興をテーマにした大型ミュージカルで、日本とロンドンの子供たちが同じ舞台で共演する。本企画の大会会長であるマイケル・スペンサー氏(アカデミー賞受賞経験のある元ロンドン交響楽団バイオリニスト)や辻井伸之氏(ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人として初優勝)が音楽監修や演出を担当するほか、真矢氏(LUNA SEA)も和太鼓演奏のプロデュースを手掛ける予定とのこと。同じ顔ぶれでのウェルカムコンサート、パラリンピック開催期間中に実施する手話でのファッションショー、日本の子守歌からJ-POPまでを紹介する歌のイベントなど、ステージまわりの企画が続々と発表された。

また常設イベントとして、日本の伝統工芸や自然美についての展示、起震車による地震体験等の防災についての展示、震災からの復興をめざす日本の姿を紹介するといった企画も用意されているという。

これらは本番で実施されるプログラムだが、その前に“イントロ”として、4月29日(日・祝)から始まる企画がある。足湯が体験できるトラック「足湯カフェ号」が、まるで聖火のように世界中を巡回するというもので、まずは日本国内では千葉、茨城、福島、宮城、岩手といった、東日本大震災の被災地を周って様々な人に足湯を体験してもらいつつ、各首長からメッセージをもらい、それをロンドンに届ける。途中、アジアや欧州の国々を訪問しながら歩を進めるということで、今のところ23か国が訪問予定に入っているという。

また、なでしこリーグの日テレ・ベレーザとロンドンのアーセナルレディースはともに今シーズン、ユニフォームに「JAPAN FESTIVAL」のロゴをつけてプレーするということも決定している。

「3月11日に起きた未曾有の震災。その直後から世界中の人々がたくさんのメッセージや支援をして下さいました。今度は彼らにありがとうを伝えたい。そのためにこのイベントを開催することになりました。復興の道のりは非常に長く厳しくはありますが、日本人はまだ希望を捨てていないというメッセージを発信したいと思っています。我々が作る伝統芸能、食文化、音楽、クールジャパン…。日本人が誇るすべてのものを世界中の人に見ていただきたい。五輪開催中のロンドンという、世界中が注目するなかで、日本と世界の絆をさらに深めることができればと思っています」(古賀鉄也大会実行委員長(デジタル・ハリウッド(株)代表取締役CEO))

あらゆる角度から、日本の魅力や今の日本の元気な姿を世界中の人に見てもらおうというこの企画。もともと近代五輪の初期は万博とともに開催されたという歴史があり、競技のみならず各国の文化的な面を披露する要素も多分にあったことから、こうした企画を五輪開催地で行なうというのは自然なことなのかもしれない。

企画がスタートしたのは昨年8月、非常に駆け足で準備が進められてきたということだが、本番はどのようなものが披露されるのか。さらなる詳細は2月下旬に発表される。

(2012年1月24日(火) 鈴木隆文)

 

【タイトル】JAPAN FESTIVAL 2012 in LONDON

【日程】2012年4月29日(日)~9月13日(木)
※7月16日(月)~7月24日(火)は除く

【公式サイト】http://japanfestival.jp/

【イベント概要】

日程 会場 タイトル/内容
イントロダクション 4月29日(日)~
7月15日(日)
東日本大震災の被災地、ロンドンほか 足湯を気軽に楽しめるトラック「足湯カフェ号」が、東日本大震災の被災地を皮切りにロンドンまで、世界25か国を巡回。訪問各地で“足湯サミット”や親交イベントなどを行なっていく
常設イベント 7月25日(水)~
9月13日(木)
ブロードゲート 古き日本の美
「自然美~祭り~日本の豊かさ」
忘れえぬ“3・11”
「地震体験~恐怖~津波~放射能」
復興日本
「世界から愛される日本の復活~流行」
これかれの日本「クールジャパン」
メインホールイベント 8月1日(水)~
8月10日(金)
タワーオブロンドン 震災復興をテーマにした大型ミュージカル「Life Line」。被災地の子供たちとロンドンの子供たちがいっしょになって作り上げる作品
スペシャルイベント 7月25日(水)~
9月13日(木)
タワーオブロンドンほか マイケル・スペンサー演出によるコンサート
「Thanks all the world night」
「復興映画祭」
落語、漫才、書道パフォーマンス、チンドンオーケストラ、狂言など日本の伝統芸能を伝える
「日本100%堪能day」
パラリンピック開催期間に行なう
「手話で綴るGirlsコレクション」
音楽イベント
「子守唄・演歌・JAPAN POP・アニメソング」
2012年日本発蔵出しアニメーションフィルムの軌跡「TV Tokyo presents アニメーションフィルムday」