ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並び、世界三大映画祭のひとつであるカンヌ国際映画祭が5月に開催され、コンペティション部門に日本から出品された是枝裕和監督の「そして父になる」が審査員賞を受賞しました。今年のカンヌ国際映画祭は、2013年5月15日～26日に開催され、主要コンペティション部門の審査員長は米国のスティーヴン・スピルバーグ氏が務め、オープニング作品はバズ・ラーマン監督の「華麗なるギャツビー」、クロージング作品はジェローム・サル監督の「Zulu」でした。審査員賞を受賞した「そして父になる」は、5月18日の夜（日本時間5月19日未明）に公式上映され、上映後、約10分間のスタンディグオペレーションが起こり、是枝監督や主演の福山氏が男泣きした、とニュースは伝えています。
さて、米映画協会の発表によると、2012年度の映画チケット売上額で日本は中国に抜かれ3位に転落。これは洋画の不振が影響しているようです。ちなみに、2012年度日本の興行収入1位は『BRAVE HEARTS 海猿』で73億3000万円、2位は『テルマエ・ロマエ』59億8000万円、3位『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』59億円で、邦画が興行収入で全体の65.7％を占め洋画（34.3％）を圧倒。邦画シェアが60％台を回復したのは、実に1969年以来43年ぶりのことでした。この邦画の3作品をみてみると、いずれも、フジテレビが製作し東宝が配給を手がけた作品。どうやら、邦画躍進の要因は、日本の配給会社と民放テレビ局との連携強化にありそうです。
（参考記事） Nippon.com シリーズ 日本映画の未来を検証「邦画が洋画を逆転、日本映画市場に起きた“異変”」
それでは、「映画」をテーマに実施されている注目のプロモーションを３つ紹介します。
最初は、ネスレ日本「映画で旅する世界旅行」プレゼントキャンペーンです。ネスレ日本が創業100周年を迎えたこの春、エンタテインメントサイト「ネスレアミューズ内にWeb上の無料映画館 「ネスレアミューズ オウチ映画館」をオープン。「ネスレアミューズ オウチ映画館」は、日本、アメリカ、フランスなど世界各国で制作されたショートフィルム計100作品を集め、無料で公開するWeb上の映画館。恋愛、ファンタジー、コメディ、アニメなど各国独特の文化や習慣が息づく作品を、PCやスマートフォンから無料で視聴できます。その第一弾として「映画で旅する世界旅行」をテーマに世界12ヵ国のショートフィルム計48作品を順次公開。この公開期間中に「映画で旅する世界旅行」プレゼントキャンペーンを実施。キャンペーンは、期間中に映画1作品を見終わるごとにネスレコインを100コインプレゼント。そのコインを集めて応募すると、液晶プロジェクターや液晶テレビ、自動掃除機、アームチェア、マッサージクッションなどが合計100名に抽選で当たるという、まさに好きな映画を見て、コインを集めて、賞品をゲットできる、嬉しい、楽しいキャンペーンとなっています。
次に注目が「夏は映画だ！キャンペーン」です。日本映画製作者連盟、外国映画輸入配給協会、モーションピクチャー・アソシエーション（MPA）、そして 全国興行生活衛生同業組合連合会の4団体で構成された「映画館に行こう！」実行委員会が映画人口2億人を目標に、「夫婦50割引」や「映画盗撮防止キャンペーン」など様々な施策を展開。そして今回は「夏は映画だ！キャンペーン」と称し、Web上で夏の話題作全57本を一挙紹介しているとともに、「映画館に行こう！」公式パンフレットを全国の映画館やショッピングセンター、書店、ビデオ店で配布。しかも、このパンフレットには「ポップコーン無料クーポン」が付き、という映画ファンにはたまらない企画です。
TOHOシネマズ「マガジンアプリ GACT奪還キャンペーン」
そして、3番目はTOHOシネマズの「GACT奪還キャンペーン」です。「あなたの街にGACKTを呼ぼう！」をキャンペーン合言葉に、サイレントヒルに囚われの身となったGACKTをTOHOシネマズマガジンアプリを使って、GACKTを救いだそう！というキャンペーン。このキャンペーンは7月12日公開の映画「サイレントヒル：リベレーション3D」の日本版イメージソングを歌うGACKTを舞台挨拶に呼ぼう！という仕掛けです。 期間中に近くのTOHOシネマズ劇場でキャンペーンポスターを見つけてポイントを加算。 もっとも多くのポイントを獲得した劇場にGACKTがやってくる！また、GACKTの劇場への奪還に貢献したプレイヤーには、舞台挨拶当日にGACKTからスペシャルプレゼントがあるという、二重にうれしいキャンペーンとなっています。
（2013/6/11）
