若者の流行発信地・渋谷。
JRや東急グループなどによる開発で益々集客力を増し、109などファッション店が多く並ぶと同時に、ライブハウスやクラブ、数々の楽器屋やCD販売店など、音楽の街としても有名だ。
そんな渋谷に、新たな業態の店舗が登場している。キーワードは音楽(ライブ)+α。
今回は、中でも注目を浴びている2つの店舗に焦点を当ててみた。
1つは、HMVが手がける音楽+書籍+イベントの新業態『HMV&BOOKS TOKYO』、
もう1つは、チケット販売のイープラスが手がける音楽ライブ+アート+カフェ『LIVING ROOM CAFE by eplus』。
果たしてどのような意図や戦略を持ってどのような展開をしているのか?調べてみた。
1.音楽+書籍+イベント『HMV&BOOKS TOKYO』
先月19日、「マルイシティ渋谷」からリニューアルオープンした「渋谷modi(モディ)」内5F~7Fに出店されたのが、書籍と音楽を融合させたHMV最大のエンタテイメント複合店舗「HMV&BOOKS TOKYO」。
計1,815平方メートルの店内を「世界の食と旅」「生きるヒント」「TOKYOカルチャー」と3層のフロアコンセプトで区切り、更に「仕事」「男と女」「ものづくり」「大人の趣味」といったテーマごとに書籍や音楽・映像ソフト、雑貨、チケットをクロスマーチャンダイジングの手法を使って編集する。書籍とCD・DVD、雑貨は6:3:1の割合で構成し、およそ50万点を取り扱うほか、テーマに関連する生活雑貨やサービステナントが出店。
また、イベントスペースも各フロアに設置し、店頭でのライブイベントなども催し、「参加」「体験」「体感」を基本としたイベントを開催。日々変化し「行くと必ず何か発見がある」売り場を目指している。
音楽や映像を融合した新施設とし、今後3年間で大阪など全国10カ所に同様の店舗を開設する方針だ。
例えば現在のイベントは、書籍購入者を対象としたライトノベル有名著者のサイン会や、カレンダー購入者向けに行うアイドルとの握手会、CD購入者に向けたミニライブ会などを開催している。
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2.音楽ライブ+アート+カフェ『LIVING ROOM CAFE by eplus』
イープラスは、音楽ライブとアートを楽しめる新業態のカフェを開発し、全国展開を目指している。
その一号店として、今夏、渋谷に日本最大級のカフェ『Living Room Cafe by eplus』をオープンした。
コンセプトは「アーティストが友人を招きもてなすLIVING ROOM」。
食事をしながら、ドリンクを飲みながら『より身近に音楽やアートがある生活』を。店内は7つのゾーンで構成されており、好きな席で食事・カフェ・音楽・アートを楽しめるようになっている。
7つのゾーンは、約10mの大型テーブルとアンティークのペンダント照明が特徴的で、オープンキッチンからの活気も感じられる、ゆったりとした”ダイニング”。センターステージを配し、ステージとの一体感を味わえる軽やかでカジュアルなゾーン”パティオ”。海外のリゾートホテルのバーにいるような感覚が味わえるアート企画展示のメインスペース”メインバー”。並木の緑を見おろし、季節の風を感じられるスペース”テラス”、”テラスバー”。プライベートな空間で料理と音楽を楽しむ”個室”。
ランチタイムから夜のバータイムまで営業し、夜は食事と一緒にカフェ内センターステージで様々なアーティストのライブ演奏が楽しめる。また、店内にはアートもディスプレーし、アートの新しい才能の発表の場として、また作品を購入できる場にもなっている。
例えば現在のイベントは、【X’mas Living Live】をテーマに、様々なアーティストがクリスマスソングを歌ったり奏でたり、国内外でグローバル・ファッション・ブランドやミュージック・アーティストともコラボし、個展も展 開し幅広い支持を受けている日本人アーティスト「SAYORI WADA」さんの「ART EXHIBITION “SAYORI WADA”」が開催中である。
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以上のように、今渋谷は再び音楽文化の発信地として注目を浴びてきている。
これからは若者だけでなく、大人や外国人観光客も、日本の音楽やアートを楽しめる地として、より一層発展していくことを願う。