環境省チャレンジ25「スマート・ムーブin東海エリアキャンペーン」
「クルマ社会」ともいえる現代。新興国の所得水準が上がって、新興国ではクルマの“所有意欲”が高まる一方で、モータリゼーションが進んで成熟した先進国では“所有しない使い方”へのシフトが急速に進みつつあります。なかでも、今、急成長しているのが「カーシェアリング」です。交通エコロジー・モビリティ財団が2012年6月22日に公表した調査結果によると、日本国内の「カーシェアリング」の会員数は19万511人。車両台数は6988台。車両ステーション数は4565ヶ所に達しています。2010年から倍々ゲームで伸び始め、2012年では会員数で2011年比で3倍以上、台数で2倍以上に増えるのは間違いない状況です。
一方、欧州では、この好調の「カーシェアリング」に迫る伏兵が出てきました。「ライドシェアリング」と呼ばれるシステムです。クルマに空席がある場合、同じ方面を目指す人を募って同乗しつつ、目的地に向かう“相乗り”のこと。ガソリン代や有料道路の費用を“割り勘”にすれば、移動費用を大幅に節約できます。「ライドシェアリング」は、インターネットの仲介サイトやSNS（交流サイト）のコミュニティーから利用者が急増しています。「ライドシェアリング」仲介サイトの大手「カープーリング」や「リフトシェア」では、それぞれ欧州全体で毎月200万人以上がマッチングに成功し、“ライドシェア（相乗り”していると言われています。
（参考記事）日本経済新聞電子版「クリーンテック最前線」（６月27日）
さて、私たちの周りには、自動車や鉄道、飛行機など、移動をスピーディに、便利にしているさまざまな移動手段がありますが、“自動車”から排出されるCO2は、家庭からのCO2排出量の内訳の中で最も多く、全体の約3割を占めています。私たちの生活に欠かせない移動手段となっている自動車ですが、地球温暖化を防ぐためにも、その利用の仕方を見直して、CO2をなるべく排出しない移動の方法を工夫していくことが必要です。クルマを“所有しない使い方”、自らの利用方法に合わせて「リース」「レンタル」「シェアリング」といった形態を上手に使い分けることもひとつの方法です。さらに、クルマを使わない移動手段を活用することも考えてみる必要があります。特に東海エリアは、他の都市圏と比較して、鉄道やバスなどの公共交通機関の利用率が首都圏、京阪神都市圏の半分になっており、逆に自動車の利用率が他の都市圏の2倍と、自動車の依存度非常に高くなっています。そこで、環境省では、東海エリアで、賢い移動、CO2の排出が少ない「移動」にチャレンジする「スマート・ムーブin東海エリアキャンペーン」を10月1日から展開しています。
「スマート・ムーブin東海エリアキャンペーン」は、自動車への依存度が高い東海エリアにおいて、シェアを伸ばしている「カーシェアリング」を通した“スマート・ムーブ”が体験できる（１）「スマート・ムーブ」×「カリテコ」みんなの声キャンペーン、および、（２）「スマート・ムーブ」宣言フォトギャラリープロジェクトを実施し、より多くの市民に“スマート・ムーブ”の理解と具体的な行動を促すことを目的としています。
具体的な活動としては、特設ウェブサイトで東海エリアにおける特色ある取り組みを広く紹介するとともに、企業・団体、個人から「スマート・ムーブ」宣言を募集。また、「カーシェアリング」を無料で体験でき、無料体験しアンケートに答えていただいた方から抽選でカタログギフトや商品券、東海エリアで生産された選りすぐれのエコグッズをプレゼント。さらには、スマート・ムーブに賛同した企業・団体・学生サークルの集合写真をウエブサイトに随時アップロードして紹介していきます。
「カーシェアリング」「レンタカー」会社のキャンペーン
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(2012/10/31)
