9月21日に気象庁から発表された8月下旬~9月中旬の暑さに関する情報によると、北日本は8月下旬、9月上旬、そして9月中旬と、まるまる1ヶ月間に渡り、1961年の統計開始以来「1位」の高温が続いています。また、これから「紅葉の季節」ですが、気温が1℃高いと、紅葉の進み具合は5日~1週間程度遅れると言われています。3℃高いと、2~3週間遅れるそうです。北日本の紅葉は、どのくらい遅れるのでしょうか。ちなみに、例年9月下旬に見頃を迎え始める、北海道の阿寒湖や知床峠などでは、まだ木々が青々している、とのことです。
さて、近づく「紅葉の季節」。多くの方が紅葉鑑賞に日本全国を旅することでしょう。ところで、観光キャンペーンというと、「デスティネーションキャンペーン」が有名です。「デスティネーションキャンペーン」とは、北海道旅客鉄道・東日本旅客鉄道・東海旅客鉄道・西日本旅客鉄道・四国旅客鉄道・九州旅客鉄道のJRグループ旅客6社と指定された自治体、地元の観光事業者等が協働で実施する大型の観光キャンペーンのことです。「Destination(デスティネーション)=目的地・行き先」と「Campaign(キャンペーン」の合成語で「DC」とか「デスキャン」と略される例もあります。始まりは、1878年(昭和53年)11月から当時の日本国有鉄道(国鉄)と和歌山県が共同で実施した「きらめく紀州路」キャンペーン。実施された回数の多い地域としては、25回の京都市、そして8回の新潟県、6回の山形県(2012年7月現在)が挙げられます。また、2008年(平成20年)10月から3ヶ月間開催された仙台・宮城デスティネーションキャンペーンにおいて、1年前の2007年(平成19年)10月から3ヶ月間「プレDC」が開催されました。この「プレDC」でも観光客増が見られたことから、その後の「DC」でも「本DC」の1年前に予行演習も兼ねて「プレDC」を開催する例が見られるようになってきました。
■JTB国内ディスティネーションキャンペーン「日本の旬 関東」
では、この秋に実施される「デスティネーションキャンペーン」を紹介します。まず、JTB国内デスティネーションキャンペーン「日本の旬 関東」です。2012年10月1日~2013年3月31日まで、1都8県(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨木・栃木・群馬・山梨・新潟)を対象とした大型観光キャンペーンです。「日本の旬」とは、「日本の魅力再発見」をテーマに1998年より継続して実施しているJTBグループの国内旅行活性化に向けた取り組み。半年ごとに対象方面を選定し、各地の「旬」の魅力を掘り起こし、これらを旅行商品やインターネットなどを通じて案内し、現地の魅力を体験してもらうことで、地域活性化に貢献することを目指したキャンペーンです。「日本の旬 関東」では、広大な関東の魅力を「Kando(感動)」「Art(芸術)」「Nature(自然)」「Taste(味覚)」「Onsen (温泉)」の5つのテーマで発信。関東地方の周遊観光の楽しみを提案していきます。また、位置情報を使った携帯電話、スマートフォン用のアプリも開発し、スタンプラリー感覚で携帯ゲームも楽しむ仕掛けも用意されてます。
■JRグループ+島根・鳥取県「ほっと一息 あなたの旅 山陰から」
もうひとつが10月1日~12月31日までJRグループと島根県・鳥取県が実施する「ほっと一息 あなたの旅 山陰から」というデスティネーションキャンペーンです。このキャンペーンでは、古事記やまんが、ジオパーク、食を題材にして「神話博しまね」(11月11日まで)、「国際まんが博」(鳥取県・11月25日まで)の関連行事などを全国に紹介し、島根・鳥取の両県への来訪を促します。10月6日に鳥取駅でオープニング式典を開催し、国鉄時代の赤とクリーム色を再現した「なつかしのやくも号」(381系)を大阪ー松江間で運転し、松江駅で到着セレモニーを開催。さらに、団体専用列車を運転し、城崎温泉ー新山口間を「サロンカーなにわ」が走るほか、大阪ー札幌間を走っている「トワイライトエクスプレス」も大阪ー松江・出雲市間に登場します。キャンペーン期間中は主要な駅で「山陰DC」のイベントガイドを配布したり、全国約1500の主要駅にPRポスターを掲出します。
(2012/09/24)