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イベントの現場における安全対策について

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催まであと5年と迫った。 大規模なイベントだけに、抱えるリスクも大きなものであり、万全な対策を練る必要がある。
このような背景の中、イベントにおける安全対策をテーマに行われた二つの話題を紹介する。

一つは屋外イベントで、日本ゴルフトーナメント振興協会が開催した「安全対策セミナー」、
もう一つは内閣府の消費者委員会本会議において議題になった、商業施設内の遊戯施設の安全管理。
以下にそれぞれ概要を報告するが、関係者それぞれ積極的に参考にして欲しいと思う。

1.ゴルフトーナメントの現場で…..

まずは、日本ゴルフトーナメント振興協会が開催した「安全対策セミナー」。
2015年7月16日(木)に実施されたこのセミナーでは、「ゴルフトーナメントのリスクマネイジメント」と題し、3つのテーマで講義が行われた。

最初に警視庁OBの方よるクレーマーや暴力団対策等のトラブル対処について、次にヨネックスレディスの大会実行委員会の方による落雷に備えた緊急避難誘導について、最後に東京消防庁の方による現場でのけが人の発生など緊急対処について、それぞれ様々な事例を交えながら話された。

いずれもゴルフトーナメントの現場で主催者、各団体、広告代理店、運営会社の人々にとって実務として有用なセミナーとなった。 もちろん、ゴルフトーナメント以外のイベントでも有用な内容となっている。

なお、同協会ではゴルフトーナメントでの安全対策がよく分かる「安全対策マニュアル」を発行し販売している。 雷・地震・台風・その他の災害、安全対策組織、仮設物、トラブル事例集など、トーナメント会場での種々のリスク回避と対策、安全管理に対する考え方を網羅され、またコンパクトにまとめられており、ゴルフトーナメント以外のイベントの現場でも大変参考になる内容となっている。 興味のある方はこちらへ。

2.商業施設内の遊具施設の現場で…..

2015年5月19日(火)、内閣府の消費者委員会本会議が開催され、議題として「商業施設内の遊戯施設の安全管理」が挙げられて、関係者による意見交換が行われた。

主な内容としては、近年急速に普及している商業施設内の遊戯施設における子どもの事故の実態と、これまでの対策等について、消費者庁、国民生活センター、日本エア遊具安全普及協会から説明があり、続いて意見交換が行われた。
この意見交換の中で、遊具の安全基準が明確でない、事故情報の収集ルート・ネットワークがまだまだ脆弱であること等が問題提起され、今後どのように整えていくかなどが話し合われた。

この会議の次第、配布資料、議事録等が公開されているので、興味のある方はぜひこちらをご覧いただきたい。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに限らず、イベント開催時のリスクは規模の大小に関わらず発生する。したがって、どのイベントにおいても、万が一の際に備え、リスク回避・安全対策の意識を高く持つことがより求められていくだろう。