1.「World Assembly for Women」とは
世界各国及び日本各地から女性分野で活躍するトップ・リーダーが出席し,女性の活躍促進のための取組について議論し,提案するシンポジウム。
このシンポジウムは、安倍政権の最重要課題の一つである「女性が輝く社会」を実現するための取組の一環として開催。昨年9月に第1回目となる「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」(World Assembly for Women in Tokyo, 略称:WAW! 2015)を開催。
そして、本年も8月28日から29日の日程で,東京において開催予定。
今年のWAW!は、様々な立場や世代の女性,男性が共に考え,そして行動する。その為に「女性が輝く社会」の実現に向け,日本及び世界のリーダー約130名が集結し、女性を取り巻く日本や世界における課題について幅広い切り口で考える。
昨年度に引き続き2日体制で行われ、一日目は公開フォーラム、二日目はハイレベル・ラウンドテーブルを開催予定で、働き方改革,男女の役割分担意識,シングルマザー,理系女子,防災,トイレ,起業,教育,平和構築,ODA支援等、多くのテーマで話し合われる。
(参照:外務省HP)
2.昨年度「WAW!2014」の概要
昨年度9月12日・13日に開催された第1回目となる「WAW!2014」では、以下のような内容で実施された。
■9月12日「公開フォーラム」
経団連会館において開催され,安倍総理大臣,安倍昭恵総理夫人,岸田外務大臣他が出席。
・安倍総理のスピーチ
→企業の女性登用の取組の後押しや仕事と子育ての両立支援といった「女性が輝く社会」の実現に向けて日本がとってきている具体的な取組や課題を説明した上で,女性の活躍促進のための取組を一層推進していく意思を表明した。その上で,参加者に対して、女性も男性も、すべての人が輝く社会の構築に向けて行動することを呼びかけた。
・ラガルドIMF専務理事の講演
→「女性のエンパワーメントによる経済効果」とのテーマで基調講演を行った。その中で,同専務理事は,経済回復の鍵は女性の力の活用にある旨述べ,女性の経済的隔離のコスト及び女性の経済的地位向上に係る施策等につき説明した。
・安倍昭恵総理夫人とシェリー・ブレア氏(元英首相夫人)の対談
→「女性が輝く社会に向けて」とのテーマで特別会談が行われた。また,ヒラリー・クリントン前米国務長官から贈られたビデオ・メッセージがケネディ駐日大使により紹介され、その中で安倍総理の女性活躍促進に関するイニシアティブへの賞賛が示された。最後に,「女性の活躍が企業競争力を高める」とのテーマでパネルディスカッションが行われた。
■9月13日「ハイレベル・ラウンドテーブル」
六本木ヒルズ・アカデミーヒルズにおいて開催され、安倍総理大臣、安倍昭恵総理夫人、有村女性活躍担当大臣他が出席し岸田外務大臣が全体議長を務めた。
・安倍総理のスピーチ
→日本が、約束を守り行動をとる国として、国際社会において、教育や保健など基本的な権利を女性に保障する支援や女性の経済的自立を促す支援を引き続き行っていくとの決意を表明した。また,UN Womenとの連携を強化していくことを強調した上で、UN Womenの日本事務所が来年開設されることにつき歓迎の意を示した。さらに、参加者に対して、具体的な行動につながる提案を期待する旨述べた。
・各国官僚の発言
→クラークUNDP総裁,ムランボ=ヌクカUN Women事務局長,チョードリー・バングラデシュ国会議長,エクエ・トーゴ社会運動・女性地位向上・識字教育大臣及びピニャト・エルサルバドル大統領補佐官からも女性の保護や活躍促進の重要性に関する発言があった。
・2つの分科会
→分科会1「経済における女性の活躍促進」
(ア)「企業・組織の中での女性の活躍」
(イ)「女性と起業」
(ウ)「働く女性を支えるインフラ」
分科会2「グローバルな課題と女性のイニシアティブ」
(ア)「これからの「人間の安全保障」と女性」
(イ)「女性が創る平和と繁栄」
(ウ)「女性が自己決定できる社会」
・WAW! To Do
→最後に,クロージング・セッションにおいて,全体議長たる岸田外務大臣が,ハイレベル・ラウンドテーブルの議論を踏まえ整理した,日本及び世界に向けた提案「WAW! To Do」を発表すると共に,WAW!を2015年も日本で開催する旨発表した。
(参照:外務省HP)
3.公式サイドイベント「シャイン・ウィークス」を募集中
本年もシンポジウムの前後7月1日から10月31日までをシャイン・ウィークス(Shine Weeks)と位置づけ,女性が輝くシンポジウム(WAW! 2015)の趣旨である「女性が輝く社会づくり」に賛同し,一緒に盛り上げてくれる公式サイドイベントを募集(上記期間以外のものであっても検討対象となる為要相談)。イベントは,WAW! 2015の趣旨に賛同するものであれば,シンポジウム,セミナー,映画,パフォーマンス,日本文化の紹介,ご当地料理(食材)や観光地プロモーション等,形式や形態は問わない。
参加方法は、9月30日までに外務省のWAW!担当部署へ登録申請。申請が認められると、共通ロゴ(追って外務省HPに掲載予定)を使用することが可能になるほか、イベントの広報,概要を外務省ホームページ及び関連Facebook等に掲載される。
現在申請されている公式サイドイベントの一部を取り上げると、「女性が輝くまち・東京シンポジウム」(東京都)、「~しなやかにステップアップ~働く女性応援セミナー&ビュッフェ交流会」(仙台市、せんだい男女共同参画財団、みやぎの女性活躍促進連携会議)などが実施される。
(参照:外務省HP)
国際社会と比較すると、まだまだ女性の社会進出が充分とはいえない日本、そしてさらに、少子化がより加速し深刻な人材不足が見込まれるわが国。
よってこれまで以上に女性がより積極的に社会進出できる環境や制度を整えていく必要があり、女性ならではの発想や考えで、新しいモノやサービスを生み出し、経済成長に繋がっていくことが期待される。
このシンポジウムを通じて、どうすれば女性の社会進出が促進されるかより深く意見交換され、今後の政策や制度、環境づくりに繋がることを願う。