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日仏友好160周年記念事業として、2018年にパリで「ジャポニスム2018」開催

本年5月2日安倍総理は、仏大統領府においてオランド仏大統領と日仏首脳会談およびワーキングディナーを行い、伊勢志摩サミット、地域情勢・安保理改革、日仏関係等の議題とともに日本文化を大規模に紹介するイベント「ジャポニスム2018」を日仏友好160周年記念の2018年にパリで開催することで一致した。
これを受けて外務省では6月3日付けで、大臣官房外務報道官・広報文化組織に「ジャポニスム2018」準備事務局を設置した。また、準備事務局長には,同日付で下川眞樹太事務局長(国際文化交流審議官)が任命された。

「ジャポニスム2018」は日本政府が主催して、パリを中心に数か月間行われる予定で歌舞伎、能、茶道、華道、浮世絵等の伝統文化の公演や展示会の他、アニメや漫画、コスプレなどのいわゆるクールジャパンのイベント開催も検討されている。
日本政府は2020年東京オリンピック、パラリンピックを見据えパリで日本文化を発信することで日仏の文化交流を強化し、同時に欧州全体からの訪日客増加にもつなげたい意向である。
日本政府主導による海外での大規模な日本文化紹介のイベントの開催は、1991年にロンドンで開催された「ジャパンフェスティバル」以来27年ぶりである。
2018年は、今年(2016年)のリオオリンピックと2020年東京オリンピックのちょうど中間の年であり、2020年に向けて世界の日本への関心が高まりつつある時期と推測できるので、こうした海外での日本をアピールする大規模イベントを成功させ、東京オリンピックへの追い風となることを期待したい。

日仏首脳会談についてはこちらをご覧下さい。
「ジャポニスム2018」の開催準備等に関する関係府省連絡会議についてはこちらをご覧下さい。
「ジャポニスム2018」準備事務局の設置についてはこちらをご覧下さい。

<参考>1991年ロンドンで開催された「ジャパンフェスティバル」について
1991年9月から4か月間にわたり、ロンドン日本協会(英名: The Japan Society of London)、イギリス・ロンドンに本部を置く、日英の交流促進にたずさわる非営利組織で1891年に設立。ヨーロッパと日本とを結びつける協会としては最も古い組織)の設立100周年を記念して大掛かりな「ジャパンフェスティバル」が行われた。当時、海外で行われる日本文化紹介の行事としては最大規模のもので、イギリス各地において、展示会、歌舞伎(中村勘九郎、坂東玉三郎等)や文楽・能・狂言といった伝統芸術の公演、現代演劇(蜷川幸雄や山海塾)やミュージカル(劇団四季)の公演、オーケストラ(小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラ、渡辺貞夫等)の公演、映画上映、シンポジウム、日本庭園の造園などさまざまなイベントが行われた。また日本の「祭」の紹介もあり、ねぶたや花火も披露された。これらの中で、ロイヤル・アルバート・ホールで開催された大相撲のロンドン公演は大きな評判となったという。

この1991年の「ジャパンフェスティバル」については、官邸が進める「日本の美」総合プロジェクト懇談会第2回(平成27年12月)において紹介がされている。詳細はこちらをご覧下さい。