No Maps 2016
札幌国際短編映画祭で培ってきた運営基盤やネットワークを最大限に活用し、「フィルム」と文化面や技術面で相性の良い「音楽」「インタラクティブ(IT先端技術など)」を加えた3つのコンテンツおよびその複合領域における最先端なクリエイティブビジネスの国際コンペティションが、札幌市内中心部の28会場で開催された。いわば、“札幌版サウスバイサウスイベント”だ。2016年度はプレ開催の実施で次回からが本格開催。タイトルの『No Maps』には、地図なき可能性を切り拓こうと、さまざまな取り組みを通じて「新たなビジネスを生み出し、加速させる場」を提供していきたいとの想いを込めた。「フィルム」事業となる「第11回札幌国際短編映画祭」では、特別プログラムを合わせて258本の映画を上映。「音楽」では、国内外192組のアーティストがライブ等に参加。「インタラクティブ」では、VR(仮想現実)体験会やAI(人工知能)カンファレンスを中心に、多数のテック系・メディアアート系のセミナー・イベントを実施した。本コンペティションを通じ、札幌を「世界屈指のイノベーティブなまち」にしようと、北海道全体で盛り上げようと取り組んでいる。会期中の動員数は21,404人。2019年度には50,000人を目標としている。
ハロウィン2016 ~東京各所のイベントと今年のトレンドをレポート
2015年、ハロウィンは市場規模でバレンタインデーを上回ったというニュースが流れた。すっかり定着し、若者を中心に多くの人が参加する行事となったハロウィン、2016年はどんな展開をみせたのか。東京各所の様子を、「池袋」「上野」「渋谷」で開催されたハロウィンイベントを中心にレポートする。
■池袋ハロウィンコスプレフェス2016 (今年3回目)
コスプレ参加者は日本最大級の1万7千人(総来場者数9万人)、小池百合子東京都知事は『リボンの騎士』で登場!
■上野ハロウィン2016 (パレードは今年初開催)
国立西洋美術館の世界遺産決定で沸く上野の商店街をさらに活性化
■渋谷「OFF HALLOWEEN」
ハロウィンなのに仮装しない!?「ハロウィン=渋谷」というイメージの、一歩先をゆく新たなしかけ
■2016ハロウィン アレコレ 他
「ダイバーシティ東京・ビルクライム」~お台場の立体駐車場を登る!自転車ヒルクライムレース
東京お台場、海外からの観光客にも人気の商業ビル・ダイバーシティ東京プラザの立体駐車場の特設コースを自転車で走るという初の試みが、「ヒルクライム」ならぬ「ビルクライム」と銘打って初開催された。自転車競技のなかの「ヒルクライム」はアウトドアで山や丘陵の斜面を登り、スピードを競うもの。レースには、普段山岳エリアで開催されているヒルクライムの大会に出場している選手だけでなく、ロードレースやマウンテンバイクの選手、趣味で自転車に乗っている一般愛好家、電動アシスト自転車で挑戦する初心者まで、幅広い参加者がエントリー。競技では一般参加選手も予想以上にハイレベルなレースを展開し、混戦となった。都会の金曜日夜の駐車場、ダイバーシティに買い物や食事に来た人も観戦に立ち寄るなか、普段とは違う景色のなかでのレースは、参加者にとっても新鮮な体験だったようだ。 (続きを読む…)
「スポーツ・オブ・ハート2016」~2020東京五輪を見据え、渋谷からノーマライゼーションを発信
パラリンピアンの呼びかけにより、スポーツ選手・ミュージシャン・文化人たちが共鳴し合い、団体・企業・省庁協力のもと“すべての人たちが共に分かち合い、心豊かに暮らせるニッポン”を目指して2012年に初開催。今年は初めて「渋谷区共催」となり、初の試みとなる「ノーマライズ駅伝」が注目を集めた。障害のある人もない人も、大人も子どもも、トップアスリートも一般の人も一緒に走るという初の試みで、歌手のMay.Jさん、タレントの鈴木奈々さん、長谷部健渋谷区区長らもたすきをつないだ。この他、誰でも参加して障がい者アスリート・アーティストたちとふれあい、その凄さ・魅力を直に知ることができる様々なプログラムが複数の会場で実施された。プロ車いすランナーの廣道純氏が代表理事を務める一般社団法人スポーツオブハートと、ダイバーシティ&ノーマライゼーションを推進する渋谷区との共催で、理念が明確で発信力のあるイベントとなっていた。2020東京五輪へ向けて、その役割に大いに期待したい。 (続きを読む…)
TOKYO数寄フェス
博物館、美術館、芸術大学、動物園、音楽ホールなど、文化芸術拠点が密集するエリアとして発展してきた上野を、パリ、ロンドン、ニューヨークに並ぶ都市「芸術文化発信拠点UENO」として世界に発信しようと大型イベントが開催された。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、その後も含め、文化・芸術の力で盛り上げていくことを目的に、上野恩賜公園に関わりのある各機関・団体が協力して作り上げた上野「文化の杜」のプロジェクトの一環だ。近代日本美術の発展に大きな功績を残した岡倉天心が著した『茶の本』の思想を背景に、“数寄”をキーワードにしたアート作品やワークショップ、コンサート等を、公園敷地内に広がるさまざまな文化施設を舞台に展開。上野の杜にARTが集い、日本や東京を「数寄(=好き)」になるコンテンツを繰り広げた。期間中には、公園内の一部の施設で夜間開館も実施した。
泡まみれになって走る!?「バブルラン」東京大会
“楽しんで走る”各種の「ファンラン」イベントが拡大中だ。「バブルラン」は泡まみれになって走るイベントで、2015年4月の日本初開催からすでに累計10万人以上を動員。スポーツ好きな人も普段スポーツをしない人も気軽に参加して楽しめる。2016年シーズンの最後を締めくくるバブルラン東京大会が、10月1日(土)、味の素スタジアムで開催された。参加者のメイン層は20代女性。大会Tシャツをアレンジして思い思いのお洒落を楽しみ、写真を撮っていた。2kmのコースの途中に「バブルゾーン」があり、泡まみれになってゴールへ。フィールドのメインステージではライブ演奏に合わせて参加者が踊り、だんだん盛り上がってきたところでまたもバブルマシーンから大量の泡が噴射。ちょっとした非日常感を味わえること、皆で一緒に「パリピ」できることがファンランの魅力のようだ。 (続きを読む…)
幕開き 日本橋~東京2020文化オリンピアードキックオフ
2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、日本文化の魅力を国内外に発信する「東京2020文化オリンピアード」のキックオフプログラムが、10月7日(金)、日本橋で実施された。会場となったのは、三井不動産が日本橋エリアの新たなコミュニティの拠点として誕生させた「福徳の森」の特設ステージ。江戸文化の発信地であり、五街道の起点にもなった日本橋からキックオフを宣言し、全国の参画を呼びかけた。セレモニーには、東京都の小池百合子都知事、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長らが出席。セレモニー後のパフォーマンスには、日本舞踊家・藤間勘十郎さんによる舞踊「三番叟(さんばそう)」と、能楽観世流シテ方能楽師 重要無形文化財保持者である梅若玄祥さんによる装束付舞囃子「吉野天人」を披露。この秋からスタートする「東京2020文化オリンピアード」の幕開きを盛大に祝った。