高円寺の大文化祭「高円寺フェス2014」
阿波おどりを始めとし春夏秋冬を通しビッグイベントを企画している高円寺の秋のイベント「高円寺フェス」は高円寺の商店主を中心とした有志で 2007 年にスタートし、今年で8回目の開催を数える。 日本のインドとも形容され、個性的な店舗が集う高円寺の街中を会場に、駅前広場の特設ステージ、古着ファッションショー、漫画イベント、親子ワークショップまつり、伝統こけしフェア、ストリートライブ、トークショー、本の産直市などイベントは多岐に渡る。また、「しりとりスタンプラリー」を開催し、高円寺一帯の参加約200店舗に配置されたスタンプをしりとりでつなぐゲームを取り入れるなど、多様なイベントを同時開催しガイドブックを片手に、誰でもが楽しめる参加型のイベントとなっている。 (続きを読む…)
川口暮らふと
「ものづくりの精神」に耳を傾け、ものづくりの街として栄えてきた川口をいま一度見つめ直したいという想いから始まったイベント。ものづくりにこだわる作家が作品を持ちより、展示と販売を行うクラフトマーケットで、クラフト作品以外にも手作りフードや地域紹介のブースが肩を並べる。今回で4回目を迎えるが、すでに完全に地域に定着し、来場者は約1万5千人に達する。作品を目にし、そこで生まれる交流を通して、ものづくりの真意を感じ取る。そして同時に、川口で暮らすことについて思いを馳せる。そんなことを考えるきっかけとなるイベントだ。
(続きを読む…)
第7回したまちコメディ映画祭in台東 (略称「したコメ」)
2008年、下町である東京都台東区において誕生した日本初の本格コメディ映画祭。日本有数の芸術・文化施設の集積地域「上野」と、日本の喜劇発祥の地であり、いまなお古き良き庶民文化が脈々と引き継がれている下町「浅草」を舞台に、浅草在住のクリエイター、いとうせいこう総合プロデューサーを中心に、「コメディ」を単に面白いだけのものにとどまらず、芸能・文化・歴史など多角的な側面から捉え、世代を超えた多くの人々にコメディ映画に親しんでもらえるよう、国内外の新作・旧作・名作・珍作・異色作から選び抜いたコメディ、約30作品を上映。「映画(Cinema)」「したまち(Down town)」「笑い(Comedy)」の3つの要素を掛け合わせることで、映画人、喜劇人、地元住民、映画・喜劇を愛する人々が一体となって盛り上がれるこれまでの首都圏の映画祭にはない住民参加型の映画祭を目指す。関連イベントとして、したコメサポーター(映画祭ボランティア)により発足された「したコメサポーターズクラブ」主催による無料の映画上映も実施した。”笑い”で多くの人々に喜びを与えてくれた人を表彰する今年の「コメディ栄誉賞」は、テレビ・映画・舞台・音楽と多方面で活躍する西田敏行さんが受賞。クロージングセレモニーでは西田さんのヒット曲「もしもピアノが弾けたなら」のレゲエバージョンを会場全員で大合唱。「したコメ」ならではのあたたかな一体感のある盛り上がりを見せた。 (続きを読む…)
和紙キャンドルガーデン -TOHOKU 2014-
多摩大学の学生が東日本大震災の被害に遭った東北の37市町村を訪問し、被災者約2,000人の声をしたためた手漉き和紙をキャンドルにして展示。企画・運営を手掛けるのは、日本の伝統文化を伝える活動を行う、多摩大学村山貞幸ゼミ「日本大好きプロジェクト」のメンバー。震災を経験した東北の3大学の学生とも連携し、「伝える」をテーマに、キャンドル展示だけでなく、会場で学生たちが東北の現状を自分たちの声で伝えていく試みにも注目したい。被災地から離れた東京で、「震災の記憶を伝え継ぐために何ができるか」という課題に、学生ならではのフットワークとアイデアで向き合った価値あるイベントといえる。 (続きを読む…)
ECO EDO 日本橋 アートアクアリウム2014~江戸・金魚の涼~&ナイトアクアリウム
東京・日本橋で、「江戸・金魚の涼」をテーマに“金魚”にスポットを当て、珍しい品種も含めた約5,000匹の金魚が、ぼんぼり(雪洞)や行燈など、古き良き江戸情緒が感じられる水中世界(アクアリウム)に舞い踊る“水中アート展覧会”。LEDライディングやプロジェクションマッピングなどの最新の演出技術を施し、“アート”と“アクアリウム”を融合させて見る者を幻想的な世界に誘う新感覚の「アートアクアリウム」展だ。音楽や香りによる演出も行い、「涼しさ」と「日本の美」を五感で味わうことができる。2011年に「日本橋架橋100周年記念特別展」としてスタートし、昨夏には50万人を動員した、もはや日本橋の夏の風物詩。期間中には、毎日19時から「ナイトアクアリウム」を開催。「アートアクアリウム」オリジナルの「金魚カクテル」をはじめ、日本酒「獺祭(だっさい)」なども用意。グラス片手に水中アートを鑑賞することができる。また、週末にはアーティストによるスペシャルライブやDJパフォーマンス、京都の芸者衆の踊りやお遊びが楽しめるスペシャルイベント「お祭りナイト」も実施。さまざまな文化が交流した“江戸の花街”をテーマにエンターテインメント性の高い大人の空間を具現化した。期間中は日本橋エリア214店舗が参加する「ゆかた・アートアクアリウム」が開催され、浴衣着用や、本展の半券提示で、各店舗から割引やドリンクサービスなどの特典を受けることができる。浴衣姿の来場者も多く、週末には入場制限が設けられるほどの人気ぶりとなっている。 (続きを読む…)
ハンドメイドインジャパンフェス2014
「世界でたった一つのハンドメイドアイテムを大切なあの人へ」。アクセサリー、ファッション、ジュエリー、雑貨など、全国約2万人の作家が出店し、約50万点の作品に出会えるオンライン・クリエイターズマーケット「クリーマ」が開催する“日本最大級のクリエイターの祭典”。2回目を迎えた今年は、日本各地で創作活動に取り組む3,000名の個人クリエイターが一堂に集結し、「マーケットエリア」でオリジナル作品を展示販売。日本各地の伝統工芸職人や人気クリエイターによる作品づくりを体験できる「ワークショップエリア」や、クリエイターがライブで絵を描き上げる「ライブ・ペインティングエリア」も展開した。屋外展示場では、新進気鋭のアーティストから人気バンドが出演するライブを実施したほか、肉体派クリエイターとして文化系プロレス団体「DDTプロレスリング」が参戦! ものづくりのクリエイターだけでなく、音楽のアーティストやプロレスのパフォーマーにも自己表現活動をするクリエイターとしての光を当て、“one & only”という新しい“個”の時代のライフスタイルの提言を投げかけている。 (続きを読む…)
ヨコハマハンドメイドマルシェ2014
全国のクリエイター・アーティストによる多彩なオリジナル作品・手づくりフードがそれぞれの出店ブースで自由に展示・販売される日本最大級のハンドメイドイベント。クラフト、アクセリー、インテリア、ファッション、雑貨、イラスト、アート、フードなどを中心に約2,000人のクリエイターによるこだわりの一品を手に取り、ウェブ上ではかなわないリアルな交流を楽しみながら気に入った作品を出店者から直接購入できる。 (続きを読む…)
GREENROOM FESTIVAL ’14
2005年から横浜で行われている音楽とアートのカルチャーフェスティバル。コンセプトは「SAVE BEACH」。国内外のアーティストが出演する野外ライブは10周年にふさわしい豪華な顔ぶれが揃い、他に映像上映やアート展示、青空ヨガや音楽クルーズ船の出航など、さまざまなコンテンツを通じて海やビーチのライフスタイルとカルチャーを伝え、次世代に美しいビーチを残していく必要性をメッセージする。 (続きを読む…)
街のどこもが美術館 第9回 新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館
「街のどこもが美術館」をコンセプトに、池袋西口の活性化、池袋モンパルナスの歴史継承と若手作家の育成を目的に、池袋西口周辺の45会場で開催されたアートイベント。街歩きをしながら、“池袋モンパルナス”と呼ばれ西口周辺がアトリエ村として輝きを放った時代の作家や現代若手作家、区内小学校児童による作品・ワークショップを体験できる。大型店、商店、ギャラリー、金融機関、芸術施設、大学など、街が一体となって取り組むアートによる街起こしの成功例として注目したい。 (続きを読む…)
六本木アートナイト2014
六本木の街を舞台にした一夜限りのアートの饗宴。様々な商業施設や文化施設が集積する六本木の街に、アート作品をはじめ、デザイン、音楽、映像、パフォーマンスなどを含む様々な作品を点在させ、非日常な体験を通して生活の中でアートを楽しむという独自のフェスティバルのスタイルを構築している。2014年は「動け、カラダ!」をテーマに「アートの持つ身体性」という側面に目を向け、コアタイムの時間帯に夜を徹してフェスティバルに参加することで、多様なアートとの積極的な触れ合いの場を創り出す。アーティスティックディレクターは昨年に引き続き、アーティストの日比野克彦氏が担当。 (続きを読む…)
フラワーアートアワード2014特別企画 フラワーアートショーケース アワード in Tokyo Midtown
今年で15周年を迎える「フラワーアートアワード2014」の特別企画として開催。才能ある花作家の発見と応援を目指し、東京ミッドタウンのメインショッピングエリア“ガレリア”にある、普段はアート作品が展示されている柱ショーケースを特別に解放し、ショーケースを彩る優れたフラワーアートディスプレイを発表。プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーなど、生花以外の花を取り入れて制作した独創的な作品がパブリックスペースを華やかに彩る。才能溢れるフラワーアーティストたちには作品発表の場を、訪れる人には花を身近に感じてもらう機会を提供していく。また、「フラワーアートアワード2014」関連企画として、「ローズアレンジメントコンペティション “BARACON.”」や「フラワーアートアワード15周年記念Live「エモーションズ20×5」も開催される。 (続きを読む…)
市民アートイベント「フリージア・インフィオラータ2014in八丈島」
SPECIAL REPORT
頑張れ、ニッポン!イベントが「地域おこし」をサポートする~その①
花が育てる、「街人文化」。
地元の高校生が島特産のフリージアで描く「花絵」、観光再生の起爆剤に。
いま、日本は超高齢化社会・人口減少・右肩下がりの経済というこれまでに経験したことがない新たな時代を迎えようとしている。地域を取り巻く環境も課題の多様化、高度化、複雑化など大きな変化に遭遇している、といっても過言ではない。しかし、これを時代の“画期”と捉え、新たな時代に即した地域コミュニティ、活性化策を打ち出し、衰えた経済力や賑わいを取り戻している元気な地域も誕生している。そして、イベントをひとつの活性化の起爆剤にして「地域おこし」に成功している事例もみられるようになった。このシリーズは、イベントが「地域おこし」をサポートする、というテーマでイベント責任者の声を紹介していく。第1回は花をテーマにした市民アートイベントを観光事業活性化策と考えた「東京・八丈島」の事例を報告する。
八丈島特産のフリージアの花を並べて絵を描く「インフィオラータ」が4月5、6日に八丈島空港や町役場に登場。毎年開催される「フリージアまつり」の最後を飾る企画で都立八丈高校の生徒が絵柄をデザイン、運営までプロデュースした。 (続きを読む…)
YOKOHAMA ART DEPARTMENT #04
2009年より各地で活動してきたアートイベントオーガナイズ集団artmaniaが、横浜のアートシーンの活性化を目的に開催しているアートフェスタ。現代美術、イラスト、写真、立体など多彩なジャンルの作品を展示、発表、販売し若手アーティストに発信の場を提供し、アーティスト同士の交流の場としても注目を集めている。 (続きを読む…)
東アジア文化都市2014横浜
日中韓文化大臣会合での合意に基づき、日本・中国・韓国の3カ国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市において、現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連するさまざまな文化芸術イベントなどを実施。これにより、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進する共に、東アジアの多彩な文化の国際発信力の強化を図ることを目指す。また、東アジア文化都市に選定された都市がその文化的特徴を生かして、文化芸術・クリエイティブ産業・観光の振興を推進する事により、事業実施を契機として断続的に発展することも目的としている。 事業開始年の2014年は、中国は泉州市、韓国は光州広域市、日本は横浜市が東アジア文化都市に選定された。 (続きを読む…)
青参道アートフェア2013
ブティックやカフェ、美容室などが並ぶ、青山通りと表参道の裏通り“青参道” を拠点に開催されるアートフェア。アートで通りに賑わいをもたらし、若手現代アーティストの作品を購入する楽しみを知ってもらうことを目的としている。2007年にスタートして以来、気軽にアートに触れることで、「購入して家に持ち帰る」という新たなアートとの関わり方を提案し続けている。 (続きを読む…)
スマートイルミネーション横浜2013
横浜都心臨海部を舞台に“横浜にもうひとつの夜景”を創り出そうと、アーティストの創造性を生かした夜景演出の試みだけでなく、東日本大震災を踏まえて「省エネ技術とアートの融合」をテーマに開催。3回目を迎えた今年は、全国のアーティストや大学生等が参加できる作品公募「スマートイルミネーション・アワード」を新設。また、企業・大学・商店街・市民などによる「プログラム」の企画・実施や、企業が自社技術のプレゼンテーションを行う「まちなか展示会」への出展など、多種多様な参加型機会を充実させた。環境未来都市である横浜が産官学・市民一体となって取り組むまちづくりイベント。
3331千代田芸術祭2013
旧練成中学校校舎をリノベーションした「3331 Arts Chiyoda」で開催された参加型のアート・フェスティバル。エントリーした人なら誰でも参加できる「アンデパンダン方式」ながら、ゲスト審査員、来場者投票などによって選ばれた作品・個人・団体への支援を実施するスカラシップ・プログラムが提供されたことが特徴。4回目を迎えた今年は、「展示」「パフォーマンス」「マーケット」に加えて、「映像」と「音」部門も新設して大きく展開。「展示部門」「映像部門」では、公開講評会も実施され、作品を観るだけでない、ゲストや作者と対話する新しい形の展覧会となっている。その「展示部門」の様子を公開講評会も含めてリポート。
新宿クリエイターズ・フェスタ2013
新宿駅周辺各所で開催する巨大アートイベントが、今年3度目を迎えた。世界的前衛芸術家の草間彌生をはじめ、多くの著名アーティストによるアーティスト展、国内外の学生による作品が新宿の街で展示・放映される学生アート・コンペティション、こどもたちがライブやワークショップを楽しむこどもアートを開催。また今回初となる映画イベント「Cine Festa Shinjuku 2013(シネ・フェスタ新宿2013)」では、LiLiCoが選ぶ夏の恋愛映画や本フェスタでアーティスト展に出展する写真家・森山大道を追ったドキュメンタリー作品『≒森山大道』を含むCine Festa セレクションなどを上映。様々な文化を受け入れ成長し続ける懐の深い街、新宿がアートにつつまれた。
アンサンブルズ・パレード/すみだ川音楽解放区
「隅田川」を取り巻く環境が、アートを通じて一層向上することを目指し、2009年から80年間長期的かつ継続的に取り組む「すみだ川アートプロジェクト」のメインイベント。約300名の参加者がプロやアマチュアの垣根を越えて、子どもから大人まで一緒に演奏し、隅田川に浮かぶ船や隅田川テラス、墨田と浅草のまちなかをパレードしながら、思い思いの音楽と表現を奏でた。今年は、パレードの仕掛け人である大友良英さんが、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽を手掛けていることもあり、劇版を担当した「あまちゃんスペシャルビッグバンド」がオープニングパレードに登場。すっかりお馴染みとなった朝のオープニングテーマなどを賑やかに演奏した。
「暮らしと美術と髙島屋」展
「世田美が、百貨店のフタを開けてみた」というキャッチコピーのもと、「暮らし」にこだわる世田谷美術館が、「暮らし」をいろどる百貨店と文化の関係をひもといてみせる展覧会。日本橋・玉川・横浜の3つの髙島屋で連動した関連展覧会も開催され、美術館と百貨店による横断的なコラボレーション企画となっている。展示品は大阪にある髙島屋史料館が所蔵する美術作品が中心だが、その内容は着物・緞帳(どんちょう)・建築・洋画・日本画・民芸品・広告ポスター・ディスプレイデザインの映像など、「百貨店」と聞いて一般の人が想像する内容を超え、多岐にわたる。世田谷美術館が「企業と美術」をテーマに贈る企業とのコラボ企画は、2007年に行われた「福原信三と美術と資生堂」から数えて第二弾。人々の生活と密接に関わる企業をテーマとすることで、以前から力を入れている「暮らし」という切り口に迫ろうという考えだ。今後もこのシリーズでの企画を計画中とのこと。 (続きを読む…)